北海道ロジサービス　第24回物流環境大賞「低炭素物流推進賞」受賞

生活協同組合コープさっぽろ（以下、コープさっぽろ）の関連会社、北海道ロジサービス株式会社（代表取締役社長：岩藤正和、本社：北海道江別市、以下HLS）は、一般社団法人日本物流団体連合会が主催する「第24回物流環境大賞」において「低炭素物流推進賞」を受賞いたしました。
物流部門における環境保全の推進や環境意識の高揚等を図り、物流の健全な発展に貢献した団体・企業または個人を表彰するもので、その中で低炭素物流推進賞は、モーダルシフトの推進、輸送網の集約、輸配送の共同化等の物流効率化を図る優れた取組みであり、温室効果ガスの削減に資する取組みに贈られます。
HLSの受賞は、運送協力会社の約20社に協力をいただき「カテゴリー集約配送・他企業との共同配送、配車統合と拠点の共同化」を行い、車両台数の削減・ドライバー労務時間の削減・CO2削減（低炭素）の効果が得られる結果となった点が高く評価されました。コープさっぽろをはじめとする400社の荷主から受託している物流において、2024年問題・労働力不足・コストの上昇・環境負荷軽減・輸配送に関する問題解決を行うため、中長期でアクションプランを策定して行っている取組みです。
つきましては、以下のとおりお知らせいたしますので、取材のほどよろしくお願いいたします。

物流の現状

HLSは物流関連会社・3PL事業者・利用運送事業者（荷主）として複数の視点から諸問題へ向き合い、解決へ向けて進めたものです。対策案によって複数社と連携・巻き込み型で進め、各企業がそれぞれ持つ物流の特性（受発注リードタイム・マテハンを含む出荷形態・温度帯・集荷および納品時間の指定）、その他の大店法等の制約や条件を考慮しながらの対策立案を進めました。

取組み内容

1．コープさっぽろへの全ての出荷配車の見直し（出荷の集約配送等）

荷主と運送協力会社の双方に理解を得るため、物流の問題と対策案に対する説明を実施しました。地区・カテゴリー別配車から効率重視の配車シミュレーションを数ヶ月・複数回に渡り行い、実走行での検証を行いながら実現へ向けて進めました。

2．コープさっぽろへの入荷商材の自前配送強化（入荷の共同配送・調達物流）

入荷調査から、同じ地域・カテゴリーにも関わらず特に各々に入荷されている農産生産品にターゲットを絞り、最も生産が盛んなエリアを中心に、近隣の生産者約160件へ集荷場所のシェアリングと共同配送の説明を実施しました。冷蔵トラックの荷台を用いてストックポイントの集約整備を行い、生産者の持込み後に共同配送を行う新スキームを構築しました。

3．3PL事業で全配車の見直し（積付改善・車格見直し・拠点の共同化等）

2019年から株式会社サッポロドラッグストアー様からの物流受託へ向けて準備を開始。前事業者からの引継ぎ開始と同時に実態の調査を進め、これまでのノウハウをもとに、受託と同時に倉庫の共同化・荷役のオペレーション・配送カゴ車への積付改善・車両の車格変更を店舗カルテを作成しながら、緻密に計画を作成しました。

4．更なる事業提携で配車統合・拠点の共同化

3以降、2021年より新たな物流アセットを活用して更に新規荷主様への北海道における全面的な物流提案を行い、倉庫では使用頻度の低い夜間帯に荷役業務を行い、輸配送では従来の配車に組み合わせることで少ない車両台数・乗務員での運行を可能としました。

※図表は一部抜粋

効果

・2019年から2022年の4年間の取組みで、1日あたり29台のトラックと関係車両全体のCO2排出量を約10％削減・トラックドライバーの拘束時間は年間54,000時間の削減を実現しました。
※会社全体としては、新規3PL事業や物量増加に伴い取扱う車両台数は増加傾向（現在、1日あたり車両約500台の運行）。
・2023年から2030年迄に、会社全体でCO2排出量30％削減を目標とすると共に、カーボンニュートラルを目指し、低酸素車両等のハード面でも検討を進めていきます。

北海道ロジサービス株式会社会社概要

社名：北海道ロジサービス株式会社 
事業開始日 2013年4月1日 
資本金 8,500万円 
株主コープトレーディング株式会社(100%) 
代表者代表取締役社長岩藤正和 
従業員数約1,700名(2023年6月現在) 
売上高 2022年 134億円 
敷地面積 20,000坪 
車両入場数 1日約700台