【第5回】農業大賞(2008年)


※社名、肩書き、名称、年齢、文中の数字などはすべて受賞当時のものです。

農業の部 農業大賞 北海道知事賞

津別町有機酪農研究会(津別町)

9年間にわたり日本初の有機酪農に取り組んでいる。有機認証を受けた畑で自給飼料を育て、不足分は自ら視察してきた安全を保証できるアメリカの有機飼料を輸入し活用していますが、将来的に自給率100%を目指して努力を続けています。(写真:会長の山田 照夫さん)

農業の部 農業大賞 コープさっぽろ会長賞

(有)北海道ホープランド(幕別町)

農薬、化学肥料とも慣行栽培の半分に抑えた栽培を続けていくうち、600年以上も続くヨーロッパの農畜複合型の農業体系に関心を持ち、’06年から休閑地に放牧養豚を導入。野菜と休閑地を含めて5年周期の輪作を行っています。関心を持った品目にはすぐに取り組み、貯蔵、出荷、販売のルート確立も全て自分で行う行動派。(写真:妹尾 英美さん)

農業の部 農業大賞 農業特別賞

(株)大野フアーム(芽室町)

BSE発生の年に生産履歴を公開しようと「未来プロジェクト」を設立。肉牛生産では、黒毛F1、ホルスタインを約2千頭肥育し「未来めむろ牛」として出荷。四国と地元スーパーで取り扱っています。その粗飼料は地元の麦わらをはじめ自家生産の小麦・ビート・大豆などを使用。配合飼料には、NON-GMOの原料のみを仕入れ、抗生物質の替わりにスイス製のハーブを添加しています。一環経営を目指し、育成経営も開始する予定。
(写真:代表の大野 泰裕さん)

ふれあい体験農園みたむら(由仁町)

20代の頃「いのちを育む農業」という講演を聞いたことがきっかけで、有機農業や食の安全に目覚め、畑の残渣などの有機物利用や、農薬の低減など、失敗を重ねながらも果敢に挑戦しています。「由仁ふれあい農業小学校」など都市農村交流、食農教育の先駆者です。
(写真:代表の三田村 雅人さん)

農事組合法人北拓(士別市)

武徳地区ではこれまで500戸ほどあった農家が激減し、現在では100戸をきるという状態のなか、法人を設立。知的障がい者や離農者、リストラにあった人達などの雇用対策にも乗り出しています。大根の栽培には向かないと言われていた土地で、輸入物の野菜に立ち向かうため、大根の栽培から加工までを行うことで、長期的な出荷と経営基盤を安定させています。中川さんは「大根作りが性に合ってる」とのこと。
(写真:社長の中川 涼一さん)

農業の部 農業大賞 農業奨励賞

音江町有機農業研究会(深川市)

「有人ヘリ防除をやめて、私と一緒に特別栽培をやりませんか」と近隣の農家を回って説得、地区全体が特別栽培の方向に向かい、平成17年に研究会を設立、現在20戸175町、稲田地区の水田の約8割が特別栽培で米作りを行っています。
(写真:代表の上島 孝治さん)

上常呂赤玉葱生産部会(北見市)

黄色いタマネギ以外に何か変わったものを生産してみたい」と考えていたとき、事務局から栽培をすすめられ、平成10年から黒河会長は赤タマネギの試験栽培をスタート。15年に生産者は7戸となり部会を設立。翌年「YES!clean」を全戸で登録しました。農薬の代わりに、微生物や天然由来の銅を使うなど工夫を凝らし、安心して生食できる色鮮やかな赤タマネギを出荷しています。
(写真:会長の黒河 英美さん)

JA十勝池田町(池田町)

池田町は昭和45年頃までは見渡すかぎりの水田地帯でしたが、農政の大転換で畑作経営へ。昭和8年から小豆の特別栽培がはじまり、平成19年には93戸の農家がエコファーマーに取り組んでいます。杉山さんは娘さん一家のUターンで農業を継続できると嬉しそうでした。
(写真:杉山照さん一家のエリモショウズの特別栽培の畑の前でJA十勝池田町特別栽培小豆生産者と関係者)

(有)冨田ファーム(興部町)

興部町の気候に適した酪農をはじめて60年。現在夫婦、長男が牧場管理、長女がチーズ作り、次男が牛乳やヨーグルトの加工に携わり家族及びスタッフで酪農に従事しています。定期的に土壌分析をするとともに、化学肥料を使用しない牧草作りを行っています。毎日の乳質検査やHACCPの認証を受けるなど、品質管理にもこだわっています。
(写真:冨田 泰雄さん)

美瑛馬鈴薯出荷グループ(美瑛町)

美瑛の丘陵地帯、輪作体系の美しい畑の一画で、農薬は慣行の9割減、化学肥料は5割減の特別栽培を実施。ライマン価16〜18にこだわったおいしいジャガイモづくりをしています。早期出荷による病害虫防除の低減、堆肥と輪作による循環型の土作りを基本に、収穫の際には、機械で掘り取った後に玉を傷つけないよう、手で拾うなど、安全でおいしい馬鈴薯づくりに手間を惜しみません。
(写真:外山 貴司さん)

南空知玉葱出荷グループ(岩見沢市)

明治の開拓初期に導入された在来種の黄玉葱を栽培。栽培は難しいけれど、「やわらかく、加熱すれば甘みが増しておいしいから作る」とメンバーの皆さん。堆肥や米ぬかを使い農薬、化学肥料5割減の特別栽培に取り組んでいます。

漁業の部 漁業大賞 コープさっぽろ会長賞

北るもい漁業協同組合天塩支所浅海増養殖部会(天塩町)

利尻礼文サロベツ国立公園のパンケ沼、天塩川、支流のサロベツ川でしじみ漁を行っています。昭和60年の約600トンをピークに年々減少していくしじみを守ろうと、しじみ資源の基盤強化、環境保全事業プロジェクトを立ち上げ、漁期、禁漁区の設置、漁業者一人に対し1週間に1日の操業(輪番制)や稚貝は沼に戻すなど資源保護に取り組んでいます。
(写真:北るもい漁業協同組合 理事・天塩地区運営委員会委員長 菅井 好文さん)

漁業の部 漁業大賞 漁業特別賞

海鮮工房 霧娘(根室市)

落石漁業協同組合の女性部の有志がメンバーとなり、地元の新鮮なタコやサンマ、コンブなどを使った水産加工品の製造と販売を行っています。「霧娘」という名は、年間を通して霧のかかる日数の多い落石ならではのネーミング。地域の漁場を守るための植樹祭活動などに漁業者自らが参加して取り組んでいます。
(写真:代表 小谷 鈴子さんとメンバー)

漁業の部 漁業大賞 漁業奨励賞

十勝管内ししゃも漁業調整協議会(十勝管内)

十勝3漁協(広尾、大樹、大津)とえりも漁協、計4つのししゃも部会で構成。資源管理・保護のため、統一休漁日の設定、自主休漁日の設定、操業時間の統一、さらにはシシャモの親魚の河川遡上の調査、毎年の植樹祭活動などに漁業者自らが参加して取り組んでいます。
(写真:代表 石井 毅さん)

八雲町漁業協同組合(八雲町)

85%がホタテの養殖という八雲町漁協。八雲町の遊楽部川に遡上する鼻の曲がったブナザケは漁師の家でまかない用に山漬けにしていた歴史があります。その、鼻曲がりの5キロ以上の大型山漬けをアピールしようと漁協組合の青年部で200本からスタート。‘05年に『遊楽部熊鮭(ゆうらっぷくまざけ)』として商標登録し、同年に北海道認証「きらりっぷ」を取得しました。‘07年、大型サケの成熟卵を使った『こだわり醤油いくら』製品を完成させました。全て北海道産の材料を使うことにこだわりを持っています。
(写真:理事の水口 忠行さん)

農業・漁業交流賞 交流の部 交流賞・札幌市長賞

留萌管内お魚普及協議会(留萌管内)

留萌管内の増毛、新星マリン、北るもい、遠別の4漁協と北海道ぎょれん留萌支店で管内産水産物の消費拡大に取り組んでいます。「留萌はエビ、ヒラメ、ミズダコなど水産物の有数の産地であるにもかかわらず知名度が低いのはなぜだろう」という思いから平成15年協議会を発足。「るもいはうまい。食べたらワカル」のキャッチフレーズで、対面販売や料理教室など様々な取り組みで留萌の水産物の普及活動を続けています。
(写真:会長の小河守さん)

農業・漁業交流賞 交流の部 奨励賞

旭岡体験塾実行委員会(函館市)

地域の中で子どもたちが体験活動を通して「人、自然、動植物、体験」と出会い、「食・自然・環境、命」等の大切さを学ぶことを目的として始まった旭岡体験塾。農園オーナーの金子周治さんとの出会いは4年前。金子さんは化学農薬の使用を控え、子どもたちに安心できる作物の大切さを伝えています。毎年30名前後の小学生が参加し、父母も交えて農業、漁業体験、高齢者福祉施設での交流などを行っています。
(写真左:中田嘉明さん 写真右:金子さん)

きたごりんファーム(士別市)

きた・ご・りん(「きたごりん」の名は3家族の姓の頭文字)の3戸の農家が、平成14年に体験農場を開設。田植えから脱穀まで責任をもって体験するのが特徴で、学校などのカリキュラムの一環として参加している事例もあり、毎年春の田植え時期には百数十人もの参加者でにぎわいます。
(写真:五十嵐広司さん・紀子さん、鈴木純一さん・具子さん、北岡賢司さん・琴枝さん)

農業・漁業交流賞 作品の部 組合員賞

楽しかったよ!〜田うえ〜(西 玲奈さん・札幌市)

もせうしの田んぼで田うえをしました。田んぼの中はふかふかしていてとてもきもちよかったです。大きくそだつといいなと思います。

トマト みっけ!!(渡辺 ひとみさん・遠軽町)

おーばあちゃんのハウスにはいろんな野菜がなっています。ピーマン、ナス、ブドウ、トマト…、1歳の息子はこのいろんな野菜達を採るのが大好き。とくにミニトマトは採ってすぐ食べられるので、夢中で採ります。そんな姿をうつした写真です。今は息子も3歳になりましたが、今もミニトマト大好きの息子です。

アスパラとさくらんぼの収穫(辻本 康恵さん・ 倶知安町)

北海道に引っ越して約二カ月。雪が解けはじめた頃から、近所の農家の方々が動き出しました。「農家の仕事を手伝ってみたい!」という夫の一言。繁忙期にもかかわらず、全くの素人の私達を、農家の方々は快く受け入れてくださり、アスパラとさくらんぼの収穫体験をすることができました。

農業・漁業交流賞 作品の部 奨励賞

たこvsぼく(加藤 凱さん・斜里町)

夏休みにお父さんの定置網の船に乗っていきました。その時、網にかかったたこが逃げていかないように足をつかまえて、たことのにらみあいでした。

楽しかったきのこ狩り(山内 涼さん・江別市)

山で様々なきのこを観察するのが大好きな息子、伊達市大滝区のきのこ園で体験した初めてのきのこ狩りに大喜びでした。小さくてかわいいきのこをていねいに採る様子がほほえましい光景でした。

やっとぬけたよー!!(高橋 由紀美さん・ 札幌市)

厚田の1.5ファームに見学に行った時に、大根ぬき体験をさせてもらいました。大根はなかなかぬけずに苦戦しましたが、やっとぬけて大根を手にした時の息子の輝くような笑顔は忘れられません。その夜、自分の取った大根を美味しそうに食べていました。この様な体験をもっとさせたいと思いました。

大根の葉が、りっぱだよ!(林 朋子さん・札幌市)

北広島の有機農家・佐々木さんの収穫体験に参加しました。ホカホカの有機の土はとってもいい感触!そんな土の中で育った大根を抜きました。りっぱな大根と、それ以上にりっぱな葉っぱに子どもたちからは大歓声があがっていました。

誇れ!静内農高!!(秋山 明日香さん・新ひだか町)

私が静内農高に通おうと決めた理由、それを通して得たもの、成長できた、感動できたことが満載の学校生活。それらが凝縮された1年生時の話です。

雑誌の企画に参加して人生が変わった事(菅原 真由美さん・札幌市)

企画「オントナ事業部」協力「サッポロさとらんど」の「食育」に参加し、野菜を育てる、食べる、人との関わりに自分が少しづつ変化していく様子を書きました。

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