コープさっぽろの取組

Fの森の森づくり

森を想い、風土を感じ、そこにあるべき森を育てる

「コープ未来の森づくり基金」では2012年から、森について、樹木を育む環境について、森の生きものたちについて学びながら、当別町 道民の森「Fの森」の森づくりのデザインをするワークショップをスタートしています。

「Fの森」の森づくり~みんなでつくる!新たな森づくりの試み

プロローグ 最初の年はとにかく歩きまわった。

ひたすらFの森を歩く

活動開始は、2012年。植栽を始める前のまる1年、あすもりサポーターから有志を募り、6回のワークショップで現地に通い、このFゾーンにどんな土や草木や水があるのかを確かめました。

歩く前は単調な草原(元は牧草地)と思っていたのですが、ヤチダモやクルミの若木が自生し、湿地もありました。牧草の下にカタクリが生き残っていて、みんなで「よく頑張ったね」と声をかけました。歩いたルートを図に書き込み、お気に入りの地名をつけていくと、「地図なんて読めないよ」と言っていた人が、どんどん先頭を歩くようになりました。眺めがいいのは「あすもりテラス」、小川に土管が埋めてあった「ドッカン橋」、イトトンボを見つけた「トンボ沢」。だだっ広い草原が生き生きとした表情を見せてくれたのです。

たまたま区画名が「F」だったので、ファミリー、未来(future)、親しみ(friendly)など、いろんな意味を込めて「Fの森」と名前が決まりました。

2年目 モザイク植栽に挑戦!

地図を見ながら森をデザイン

最初の植栽は小さなブロックに分けた「モザイク植栽」でした。木の種類はなんと21種類!0.5haに1000本、およそ10×15mの区画ごとに、ナナカマドやカツラ、イタヤカエデなどの広葉樹の苗木を植えました。自然の森ではいろんな樹種が混じり、隣り合っていますが、手入れのことを考え、ブロック単位で真似してみたのです。Fの森は庭園ではないので、人が植えた通りに森の形が決まる必要はありません。どんな木がこの土地で勢力を広げるのか、みんな興味しんしんです。

野ネズミが住むササやぶに面した所に、ハンノキやイヌエンジュなど、「おいしくない」木を帯状に植える工夫をしてみました。この「ネズミ防止帯」はけっこう役立っているようです。

草原にはクルミの若木が生えている一帯がありました。エゾリスが種子を運んで埋め、忘れたのでしょうか。ここはクルミ平と名付け、そのまま保護することにしました。

3年目 苗木の奮闘をデータにする

本気の樹木調査で色んな発見が。

植栽の2年目、植え方をゾーン型に変えてみました。メンバーが木に詳しくなり、「紅葉を見たい」「歩道近くは低く、奥は背の高い木を」と、景観を意識するようになったのです。ゾーンの性格を決め、それぞれ数種類を混ぜて植えました。

「自然に戻す森を、自分たちが勝手に決めていいんだろうか」と悩む声もありました。しかし、「将来、子や孫が『おばあちゃんが作った森だよ』と来てくれるなら、少しは思いを残そうと、「森のデザイン」が膨らみ始めたのです。環境の力と人の力のコラボレーションです。

ここは豪雪地帯で、苗木は雪にへし折られ、春先にはシカやウサギにかじられます。苗木のダメージと成長を1本ずつ測り、表にまとめました。すると小さくて枯れ木が多いマカバが、実は成長率は高いとか、枝折れの多いカツラが生存率はいいとか、意外な傾向が浮かび上がりました。「これは面白い」。植えることと、育てることがつながってきました。

4年目の2015年 森と木のイメージがふくらんできた

もっと深く、楽しく森づくり。

春の植樹祭。ワークショップのメンバーは大活躍でした。札幌からのバスの中で、「どんな森を目指して、なぜこの木々を植えるのか」を参加者に丁寧に説明します。現地では、穴の掘り方、根の踏み方を手ほどき。ただ植える作業ではない、自分たちの森を知って、一緒に育ててほしい、という思いがこもります。

苗木の計測調査も続けています。1年に1mも伸びた木があれば、数が減っている種類もあります。心配ですが、それもまた自然の営みです。

オオイタドリやオオアワダチソウが苗木に覆いかぶさる場所もあります。力を合わせて抜いたら、根は何十センチもありました。「すごいね」「頑張ってるね」。雑草といえども、ここで確かに生きています。でもやはり、苗木に育ってほしい。ちょっと複雑な思いのまま、抜き取り作戦を相談しています。

ワークショップメンバーでつくってきた Fの森MAP


ワークショップメンバーについて

  • 〔募集〕毎年1月~4月にメンバー募集しています。
  • 〔活動場所〕道民の森(当別)※札幌駅集合・解散
  • 〔活動期間〕1年間

PAGETOP