コープのFPコラム
コープさっぽろのファイナンシャルプランナーが、くらしのお金に関する社会保障制度や税制の解説や、知ってトクするお金の知識を毎月お届けします。みなさまの生活に役立つこと間違いなし!
おこづかいのメリット
おこづかいは、お金を使って小さな失敗と成功体験を得るもの。
その体験が、子どもの金銭感覚を養っていきます。
大人になってからお金で困らないように、大きな失敗をしないための練習です。
お金を使う感覚や価値を身につける
キャッシュレス決済が日常になっている中で、現金で買物をすることが少なくなり、「おこづかいをキャッシュレスで」という方も増えています。
そのため、現金を使う経験のない子やお金の価値がわからない子が増えています。
おこづかいは、あえて現金で渡しましょう。
おこづかいをもらうと「お金が増える」、買物をすると「お金が減る」ことが目に見えるのでお金を使っている感覚や価値を体験できます。
キャッシュレスは、現金を使うことに慣れて、現金を便利にしているもの、と理解できてからにしましょう
やりくりを身につける
お子さんの性格やご家庭によって違いはありますが、慣れてきたら定額制をお勧めします。決まったおこづかいの範囲内でどのように使うか考え、時には我慢や失敗をすることで、お金のやりくりを身につけていきます。
やりくりの中で「欲しいもの」「必要なもの」の優先順位をつけ、「自分にとってこれは本当に必要?」と、しっかり自分で考えてお金を使うことができるようになります。
楽しく上手に使う
お金の使い方に親の口出しはNG。ついつい口出ししたくなりますが、ぐっと我慢。
子どもが自分で考える、せっかくの機会をなくしてしまいます。
失敗したら一緒に考え、上手に使えたら褒めてあげましょう。
親が無駄遣いに感じても・・子どもが楽しく上手にお金を使えていれば無駄遣いでも、失敗でもありません。
子どもがお金を使う機会がないときには、一緒に買物をして現金で支払うのを見せる。
おつかいをお願いする。なども良いですね。
現金のやり取りを目にすること、体験することが大事です。
家族でお金の話は何となくタブーにされがちですが、小さい時から親子でお金の話をしましょう。もしもお金で困ったときや迷ったとき、すぐに親に相談できる関係を築いておきたいですね。
子どものおこづかい、どうしてる?
みなさん、子どものおこづかいはどうしていますか?
今回は先輩ママであるLPA(ライフプランアドバイザー)の経験談を交えてお伝えします。
おこづかいの渡し方の一例
Mさん「子どもが小学生になった頃から、おこづかいを毎月一回決まった金額で渡していました。その中で文房具などの必要なものを買ったり、欲しいものを買うこととしていたから、おこづかいでやりくりできるようになりました。」
Uさん「必要なもの(文房具など)は親が買っておいて、子どもは自分の欲しいものだけをおこづかいで買うようにしていました。」
「定額派」
前述の2人は、おこづかいを毎月渡すことにしています。
定額のおこづかいの金額は、文房具など必要なものも買う場合には、1ヵ月500円とか、学年×100円で渡している人が多いようです。
こうした毎月決まった金額を渡す定額派は、子どもがお金を計画的に使う力が身につきやすく、おこづかいより高いものを買う時は、お金を貯めることも学びます。
おこづかいを渡しはじめた頃は、子どもが使いすぎたりムダ使いをするかもしれません。ただ、おこづかいをもらっている間で、小さな失敗はあっていいと、先輩ママは言います。
Mさん「大人になってからお金で苦労したり、失敗することのないように、今のうちに小さな失敗や後悔を経験するのも大事と思うから、口出しはしません。」
「そのつど派」
この他に、おこづかいは「そのつど渡す」という人もいます。
子どもが必要なものや欲しいものを購入するときに、親がお金を渡します。子どもは親を説得しおこづかいを得ます。このことで、親と子どものコミュニケーションをする機会が増えます。
Kさん「我が家はそのつどお金を渡していました。そのことでお金に対して小さい頃から話し合ってきたから、コミュニケーションがとれたと思います。」
おこづかいの渡し方は、子どもに身につけてほしい能力で決めることもできます。子どもにおこづかいを渡すことで、お金を計画的に使う工夫や金銭感覚を身につけるきっかけになります。簡単な計算ができる小学校低学年頃から、少しずつお金を使う機会を与えていきたいですね。
外貨建て(一時払い)終身保険 で 学資を貯めるのは?
教育費シリーズ最終回です。
学資保険や積み立てで大きく増やすことが期待できない最近では、学資保険の代わりにと「米ドル」などの「外貨建て終身保険」を勧められることも多いようです。
「外貨建て終身保険」とは?
保険料を外貨で払い、死亡保険金や、途中で解約したときの返戻金も外貨で受け取る保険です。
「終身保険」なので、
・いつ死亡したとしても必ず死亡保険金が受け取れる
・途中で解約した場合は、解約返戻金がある
つまり掛け捨てではなく、貯蓄性がある保険です。なぜ、学資保険代わりに、と勧められるかというと、
・被保険者である親に万が一のことがあれば、死亡保険金を学費にあてることができる
・中途解約しても元本割れしなくなる時期までしばらく保有し、学費が必要な時期になったら解約する、という使い方もできる
ということが挙げられます。
外貨建てのメリット
メリットはふたつです。
①日本より金利の高い外貨で運用する保険のほうがおトク
②為替差益を得られる場合がある
保険料を外貨で払う時の為替レート(例えば1ドル=100円)よりも、保険金(または解約返戻金)を外貨で受け取るときの為替レートが円安になっていれば(例えば1ドル=110円)、為替差益が出ます。
外貨建てのデメリット
デメリットもふたつです。
①為替手数料が必ずかかる
保険料は外貨で払うことになっていますが、実際は日本円で払って外貨に替えるので、保険会社に為替手数料を払います。また、外貨で受け取った保険金を日本円に戻す時も為替手数料がかかります。この他に保険会社への手数料もかかるため、早期に解約すると大幅な元本割れとなることもあります。
②為替差損のリスクがある
保険金または解約返戻金を受け取るときの為替レートが、加入した時より円安になっているとは限りません。学費が必要な時期に運悪く円高だと、損をすることも。為替の状況が将来どうなるかは、誰にも予測はできないのです。
結論
現時点では、金利の高い外貨で運用するほうが、増えることは事実です。ただ、利用する場合は上記2点のデメリットを踏まえ、為替状況が有利な時を待って解約ができるように、教育資金のメインにはしないほうが良いでしょう。利率が低めでも、まずは満期金が確定している保険または預貯金で教育費を準備することをおススメします。おトクだと勧められたからなんとなく…ではなく、仕組みをよく知って利用することが大切です。
つみたてNISAで教育資金を作る!
今現在の預貯金利率や学資保険では、積み立てた資金や支払った保険料に比べて、大きく増えたりすることはほぼないので、多額の教育資金には対応しきれないかもれません。
「つみたてNISA」の特徴をいかして、教育資金を上手にためてみましょう。
つみたてNISAの特徴
・一度に投資するのではなく、投資信託(ファンド)をコツコツと買い続ける(年間投資額上限40万円)ことで、基準価額が平均化される
・安定した値動きをする商品が選ばれていて、長期間運用すると元本割れをするリスクを減らすことができる
・投資金額より大きく増えることもあり、増えた金額に対して税金がかからない(預貯金の利子には、20%課税)
・資金が必要な時は、いつでも引き出せる
・インフレ時にも強い
でも、注意点もあります!
・投資信託(ファンド)に投資するので、元本保障ではない
これらの特徴をしっかり、覚えてください。
つみたてNISAを教育資金に使うなら
大事なポイントは3つ‼
① 元本保障の預貯金などを補完する資金とする
② 高校卒業後の進学資金として、10年以上運用する
③ 積立金額は、家計のなかで負担にならない金額にする
「投資商品も、地道にコツコツと」をおすすめします!
学資保険っておトクなの?
学資保険は子供の教育費を貯める保険です。その特徴を知って入るかどうかを考えましょう。
学資保険って?
保険料を決まった期間積み立てて、子どもが18才など進学のタイミングで祝い金や満期金として受け取る保険です。親が死亡や高度障害になった時は、祝い金や満期金の保障は続いたまま、それ以降の保険料の支払いがなくなるのが大きな特徴です。
おトク?損?
払い込む保険料の総額を計算してみて下さい。保険料総額よりも、満期金や祝い金の合計額が多ければおトク、少なければ「元本割れ」で損、ということになります。医療や生命保障のついているタイプでは元本割れがほとんどです。また、どの学資保険も途中で解約すると元本割れしてしまうので、注意が必要です。
入る?入らない?
学資保険は預貯金と違って、途中で引き出すことができないので、お金の管理が苦手な人にとっては向いているといえます。ただし、このところ返戻率は低い状態が続いているので、大きく増やすことは難しいです。他の方法で準備できるなら、あえて学資保険に入らない選択もあります。
入るならここに注意
・教育資金の貯蓄専用なのか、医療などの保障も兼ねるのか、目的を明確にする
・学資保険ですべての教育資金を用意するのではなく、定期預金なども並行する
・途中解約しないために、保険料は家計の負担にならない期間と金額にする
教育費、どうやって貯める?
前回のコラムでは高校までの教育費は毎月の生活費でまかない、大学費用はそれまで貯めていたお金を使う、ということでした。
では大学費用のお金はとても高額ですが、どうやって貯めたらいいのでしょうか?楽に貯められる方法はあるのでしょうか?
楽に貯める秘訣は・・・
①もらえるお金を丸々貯蓄に回す
②手がかからずに貯められる仕組みづくり です。
極意その1
もらえるお金(=児童手当)はそのまま貯蓄すべし!
0歳から中学卒業まですべて貯蓄に回すと200万円貯まる!!
極意その2
絶対貯まる「しくみ」づくり「自動積立&先取貯蓄}
①自動積立定額貯金➡児童手当を銀行口座の自動積立を利用して貯める(ほっておいても200万円貯まる)
②給与天引の財形貯蓄(=先取貯蓄)で毎月貯める ➡ 引出手続きが面倒なので貯めやすい(毎月1万円で18歳までに200万円貯まる)
※財形制度がないときは給料の支給日と同日に(自動積立預金)
これら2つの「しくみ」で18歳までに400万円貯まります!
これなら何とかなりそうですよね。
子供が生まれたら、まず「貯める仕組みづくり」がカギです。コツコツと進学費用を貯めていきましょう。
教育費はいくらかかる?
子育てには何かとお金がかかります。中でも気になるのが教育費。
いくらかかるか、家庭や環境などにもよりますが、平均は以下の通りです。
すべて公立の場合は約1,000万円、すべて私立なら約2,500万円にもなります。
高校までは生活費からまかない、大学からは教育費として貯めていたものを使う、という形が理想です。
大学といっても国公立・私立の選択をはじめ、志望する学部によっても金額が異なります。中でも私立理系、特に医歯系などを選択した場合は、かなり高額になります。
奨学金等もありますが、あらかじめ準備できる金額(準備してあげたい金額)を決めておくと、資金計画が立てやすくなります。
教育費を効果的に貯めていく方法について、次回からシリーズでお伝えします。
個人賠償責任保険に入ってて助かった話
先日、職場のNさんから聞いた話です。
Nさんの例
「先日、マンションの管理会社から電話があって、小学生の息子が駐輪場に自転車を入れるときに、近くの車に傷をつけてしまったらしいんですよね。本人も気づいてなかったようなんですけど、ドライブレコーダーを確認すると間違いなくウチの子。もう平謝りですよ!でもそこで、『あ、個人賠償使えるかも?』って思い出して…。すぐに電話して、そこから先は車の持ち主や修理工場とのやりとりも全部保険会社におまかせ。スムーズな対応で修理代(約6万円)が補償されて、ホントに助かりました!」
一家に一本!
Nさんのように、子供の行動でヒヤッとしたことありませんか?個人賠償責任保険(個人賠責)は、このような「日常生活での偶然の事故により、相手に与えた損害を賠償する保険」です。家族の1人が加入していると同居の家族および別居の未婚の子も補償の対象となるものがほとんどです。月々の保険料は百円台から。補償額は1億円以上というものがほとんどですから、一家に一本、必ず入っておきたい保険です。
お宅は入っていますか?
個人賠償は、自動車保険や火災保険に特約として付いていることもあるので、まずは確認を。コープ共済≪たすけあい≫は、各コースに月々140円で個人賠償を付けることができ、補償額は最高3億円。示談交渉サービス付きで安心です。Nさんは、お子さんの≪たすけあい≫J1000円コースに個人賠責をつけていたそうです。
加入していて良かったですね!
リボ払いの怖い話~ポイ活の落とし穴~
最近話題のポイ活。実践されている方もいらっしゃると思います。ポイ活をしていると、「リボ払いにすると、ポイントが〇倍になるので、とってもお得です!」この言葉をよく耳にしませんか?このリボ払い(リボルビング払い)、利用金額に関わらず、毎月一定額を支払う方法です。楽な支払方法で、ポイントが沢山貰える、とってもお得な方法に感じます。でもちょっと待って下さい!!
高い利息
リボ払いは手数料という名の利息を支払います。そう、リボ払いはれっきとした高金利の借金です。
某ネット系カードを例にすると、実質年率(1年間借りた場合の利率)15.0%。消費者金融とあまり変わらない金利です。
もし、10万円の買い物をして、毎月1万円のリボ払いにすると、総支払額は10万7,497円、利息7,497円を余計に負担することになります。
ちなみに、道内銀行の定期預金金利は0.002%が主流。仮に10万円を1年間預けても、利子はたったの2円(課税前)です。15%の利息がいかに高いか一目瞭然です。
恐怖のスパイラル
クレジットカードのお得な使い方は1回払い
クレジットカードの支払方法のうち、1回払い、2回払い、ボーナス1回払いは無利息です。利用するときは管理のしやすい1回払いがおススメ!クレジットカードは便利な道具です。かしこく使って、楽しいポイ活ライフを送りましょう!!
気軽にチャレンジ!ふるさと納税
ふるさと納税で、全国各地の特産品が届くという話、聞いたことありますよね?「ふるさと納税っていったい何?」という方に、今回は簡単にそのしくみをお伝えします。
おトクの仕組みは
ふるさと納税とは、正式には「寄付」のことです。自分のふるさとや、好きな自治体を選んで寄付すると、その自治体からお礼が届くという制度です。
例えば、Aという自治体に1万円寄付すると、翌年の住民税から8千円が安くなります。自己負担は2千円!つまり、ふるさと納税は住民税の先払いです。3つの自治体に1万円ずつ寄付した場合でも、自己負担はなんと2千円なのです。
ふるさと納税のしくみ
注意点
何か所でも寄付できますが、おトクに寄付できるには上限があります。目安は1年間に払う住民税の2割程度。例えば1年間の住民税が10万円の人は2万円が上限です。今年ふるさと納税をした場合、来年の6月からの住民税が安くなります。
かんたん手続きでOK
1年間の寄付先が5か所以下で、確定申告をしないサラリーマンなら、「ワンストップ特例制度」を利用すれば、面倒な確定申告の必要もありません!
あなたもチャレンジ!
ふるさと納税サイトをのぞいてみましょう。「ふるさと納税」で検索すると「ふるさとチョイス」「さとふる」など、様々なサイトが表示されます。ネットショッピング感覚でお礼の品を選ぶことができますよ。子ども向け、家族向けのラインナップもたくさん!
例 ライディングパーク引き馬体験券・乗馬券(南幌町)
レンタルキャンピングカー(美幌町)
絵本の里大賞入賞絵本セット(剣淵町)
気軽に、おトクなふるさと納税にチャレンジしてみませんか?
デビットカードを使いこなす!
クレジットカードや○○ペイなどの【キャッシュレス決済】は、ポイントもたまるし、小銭のやりとりもなくて、とっても便利!でもつい使いすぎたり、「今月カードの引き落としいくらになるんだっけ?」と、管理が面倒と感じている人も多いのではないでしょうか?そんなあなたにおススメなのが、デビットカードです。
デビットカードとは
デビットカードは、銀行口座とひもづいた、キャッシュレス決済用のカードです。クレジットカードと使い方は全く同じですが、その場で銀行口座からお金をおろして払うイメージ。実際に、使った瞬間に口座残高が減ります。なので、残高以上の支払いはできませんし、一回払いのみです。銀行のキャッシュカードをそのまま使うJデビットと、VISAやJCBなどの国際ブランド付きデビットがありますが、ここでは国際ブランド付きデビットについて解説します。
デビットカードのメリット
① 使いすぎない
口座残高までしか使えませんし、利用限度額も設定できます。
② 15歳以上(原則)で、銀行口座さえあれば作れる
③ 利用のたびにメール通知、アプリで履歴確認もラク
どこでいくら使ったかすぐわかって、家計管理にも便利。
④ ポイントが貯まる(またはキャッシュバックがある)
デビットカードのデメリット
デビットカードのデメリット
① 分割払いができない
残高以下の一回払いしかできません。
② キャッシング機能がない
基本的に銀行のキャッシュカードと一体型なので、ATMでお金をおろすことはできますが、お金を借りることはできません。
③ ETCカードは発行できない
デビットカードの選び方
Jデビットよりも、国際ブランド付きデビットのほうが、国内・海外どこでも使えて便利です。大事なのは、「どこの銀行で作るか」。選ぶポイントは2つです。
① 普通預金の利率
常にある程度まとまったお金を入れておく口座になるので、利率は要チェックです。ネット銀行なら、地元の銀行の100倍も利率が高い場合があります!
② ポイント付与率(またはキャッシュバック率)
銀行によって5~10倍の違いがあります。カード利用額に応じてキャッシュバック率が上がる銀行も。
普段使いに、海外旅行に、お子さんの金銭教育に…デビットカードのメリットを活用してみませんか。申込みは銀行窓口、またはネットで簡単にできます!