2026.2.16

-Story04- 「未知の納豆 どう伝える?」 ——バイヤーのホンネ


組合員さんと一緒につくった「みたらし風ひきわり納豆」が、店舗では2月16日、宅配トドックは3月第1週に発売されます。最終話は、店舗・宅配の各バイヤーを直撃。「納豆は、人それぞれ”お気に入り”がある。だから新商品は難しい」といわれる中、この商品をどう届けていくのか。店舗・宅配、異なる立場から見えてきた販売戦略とは?

みたらしは、大穴でした。

——今回は、組合員さんと一緒に商品開発を手がけましたが、それぞれどの段階からプロジェクトに参加しましたか?
食品部バイヤー(宅配担当)・長谷川 僕はプロジェクトの頭から関わっていました。
食品部バイヤー(店舗担当)・岡嵜 自分は途中参加です。商品の形がほぼ固まったタイミングで食品部に異動してきて、そこから加わりました。

——まずは長谷川さん、開発初期の段階について教えてください。
長谷川 はい。組合員理事さんからは、30案ほどのアイデアが出ていました。その中から、当時の店舗バイヤーと相談しながら、「今のトレンドに合うか」「差別化できるか」という視点で三つに絞りました。候補に残ったのが、「ゆず胡椒」「ごま塩だれ」「みたらし(砂糖しょうゆ)」です。正直に言うと、本命は「ゆず胡椒」でした。バイヤーにとって一番大事なのは、「売れるかどうか」。その点、「ゆず胡椒」と「ごま塩だれ」は、市場の反応が見えやすいと感じていました。一方で「みたらし」は、「道民は甘いもの好き」「他にない」という理由で候補には残したものの、この時点では大穴でした。

——ところが、1回目の試食会で「みたらし」に決まりました。
長谷川 正直、「マジか!」って(笑)。ただ、今の時代、何がヒットするかは本当に分からない。過去に似たフレーバーが売れたからといって、次も同じとは限らないんです。だからこそ、組合員理事さんたちの率直な反応は、僕にとってすごく新鮮でした。

——その後、ブラッシュアップを重ねて商品が完成します。岡嵜さんが携わったのは、その段階ですね
岡嵜 はい。最初に「みたらし味の納豆を出す」と聞いたときには驚きました。でも、実際に試食してみて、面白いなと思ったんです。これまでの納豆のイメージとは、明らかに違う。ごはんにかけて食べるのもいいけれど、パスタに混ぜたり、トーストにのせたり。それ単体で食べればデザート感覚で楽しめる。今までにない納豆です。バイヤーの役割は「売ること」と「伝えること」。今回でいえば、「食べたことのない納豆を、どう伝えるか?」が大事になってくる。ちょうどパッケージ制作のタイミングで加わったので、パスタやトーストなどの食べ方提案を盛り込み、「アレンジいろいろ」と打ち出しました。

未体験の納豆を、どう売るか。

——商品が完成し、発売日も決まりました。どのように売っていきますか?
長谷川 実は納豆って、新商品がいちばん売りにくい商材なんです。飲料やお菓子なら「新しいから試してみよう」となりやすい。でも納豆やヨーグルトは、多くの人に“お気に入り”があって、めったに浮気することがありません。宅配システムトドックでいうと、定期便での供給が6割を占めます。だからこそ、カタログでの見せ方が勝負になります。3月第1週は「今週の新登場&リニューアル」コーナーで紹介します。他部署のバイヤーや宅配編集室にも協力をお願いして、通常の1.5倍のスペースを確保しました。そこで、「組合員さんと一緒につくった」開発のプロセスを、しっかり伝えたいと考えています。
岡嵜 店舗では、売場の中でもいちばん目立つ“一等地”で平台展開します。コトPOPを添えて、組合員さんとつくった価値や、アレンジレシピもあわせて訴求する予定です。もう一つ、力を入れたいのが「もぐもぐこーぷ」です。

——「もぐもぐこーぷ」とは?
岡嵜 曜日限定・10分間限定の試食タイムです。売場で実際に食べてもらいながら、「おいしいワケ」をお伝えします。「みたらし風納豆」は、「懐かしい」と感じる人もいれば、多くの人にとっては初体験。どんな商品かを知ってもらうには、何よりまず食べてもらうことが近道だと思っています。

組合員さんとつくりました!

——今回の商品開発を振り返ってみて、いかがでしょうか。
長谷川
 すごく勉強になりました。僕らバイヤーはどうしても、市場データをもとに商品を考えがちです。でも今回は、そうではない視点、組合員さんの生の声に直接触れられた。それが何より大きかった。組合員さんと一緒につくっていなければ、「みたらし風納豆」は生まれていなかったと思います。
岡嵜 コープさっぽろは、組合員さんがいて成り立っている組織です。その声を商品づくりに反映すること自体が、とても大切なことだと改めて感じました。だからパッケージも、「組合員さんとつくりました!」というフレーズがしっかり伝わるようにしてもらいました。それが一番の価値だから。今回は途中参加でしたが、次の機会があれば、立ち上げからガッチリ関わってみたいですね。

——組合員さんとつくることで、商品への思い入れも変わりますか。
長谷川
 そうですね。組合員さんをはじめ、福山醸造さん、はまなす食品、広報部、宅配編集室、バイヤーのみんな……本当にたくさんの人が関わってできた商品です。だからこそ、何が何でも売りたい。1個でも多く届けたい。そのために、やれることはすべてやって、最大値を狙いたいと思っています。
岡嵜 売れることももちろん大事ですが、それ以上に、今までになかったゾーンを提案できたことに意味があると思っています。そのままデザート感覚で味わえる納豆って、これまでなかったですよね。今回、新しい切り口をつくれたことで、納豆の可能性は確実に広がった。そこが、この商品開発プロジェクトの成果だと思います。

——長谷川さん、岡嵜さん、ありがとうございました。市場やデータではなく、消費者の代表である組合員さんの声から始まった商品開発は、結果として、これまでにないアプローチの「みたらし風ひきわり納豆」を生み出しました。北海道の食文化と北海道産原料を大切にした「コープさっぽろらしい」納豆です。ぜひ一度、手に取って味わってみてください。

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