2025.12.2

-Story02- 「長く愛される商品にしたい」 参加した組合員さんたちの証言


組合員さんが本気で挑んだ、お惣菜の「たれ」開発。その裏側をのぞく第2回は、味決めのキーマンたちが語る座談会です。「たれ」というお題に最初は戸惑いながらも、最終的には「満足のいく味ができた」と全員が胸を張る仕上がりに。話が進むほどに座談会は熱を帯び、「その味を全道の組合員さんにどう届けるか」「次なる展開は?」と、いつのまにか“作戦会議”さながらの時間に変わりました。

地区のみんなの声も聞いてみたい。

——今日は、たれ開発に参加した組合員理事の皆さんにお集まりいただきました。さっそくですが、「たれ」というテーマを聞いて、率直にどう思いましたか?
佐藤(帯広)
味付けって個人の好みもあるし、地域でも違うよね。だから難しいんじゃないかと思いました。

犬島(組合員活動委員長) 商品そのものじゃなく、”お惣菜の味付け用のたれ”というのが新鮮だった。お惣菜に組合員の声が届くのはいいよね、って。

——難しさを感じつつも、これまでとは違う角度の商品開発にワクワクもあったわけですね。実際の味決めでは、皆さんで2回試食会を行ったと聞いています。

藤田(札幌東) 1回目は試作品と市販品を食べ比べました。ハンバーグソースと味噌漬けのたれは、市販のものを選んだ人が多かったよね。

佐藤 食べ慣れた味だったんだよね。「この味、知ってる」って安心感。それに引っ張られちゃったのかも。

藤田 そこから、それぞれを選んだ理由を整理して、「もう少し甘くしたほうがいいね」とか、「塩味はこれぐらいだね」とか、意見を出し合って改良の方向性をまとめました。その内容をもとに、2回目の試食会ではメーカーさんが2〜3種類ずつ試作品を持ってきてくれたんです。

——2回目の試食会はどうでしたか?

立澤(釧路) 3つ(ドレッシング・ハンバーグソース・味噌漬け)、全部その場で決まったよね。

犬島 「これでいきましょう」という感じで。それを各地区に送り、エリア委員さんの意見も聞いてみようとなって。

本間(組合員活動副委員長) 私たち(組合員理事)だけじゃなく、できるだけ多くの声を聞いてみたかったんです。で、どうだった?

松浦(苫小牧) 評判良かったよ。ハンバーグソースは和風だったので、「魚にも合いそう」って言う人もいたし、サラダの玉ねぎドレッシングは「冷奴にかけたらおいしいんじゃない?」という意見もありました。

庄司(南空知・石狩B) ハンバーグのソースは「ローストビーフにいいよね」っていう声が多かった。それと、「たれだけで売ってほしい」という要望もありました。

——なるほど。味の感想だけではなく、アレンジのアイデアまで出たんですね。今回作った3つのたれには、コープさっぽろPB商品「米麹が生きる白こし生みそ」や、北海道100シリーズの「道産大豆100%使用丸大豆の特選醤油」が使われています。この点についてはどうですか?

松浦 せっかくコープさっぽろで作るんだから、原料も北海道産にこだわりたいですよね。

本間 そこは絶対! 北海道大好き、だから。

売れてほしい。リピートしてほしい。

——皆さんの「たれ」を使ったお惣菜が、もうすぐ店頭に並びます。
本間 楽しみです。売れてほしいよね。

鈴木(札幌西) やっぱり自分たちが関わって完成したものだから。愛着も湧きます。

庄司 こうやって携わると、「自分たちの作ったたれが一番おいしい」って思っちゃいます。声を大にして伝えたいぐらい。

松浦 いろんな人に勧めたくなるよね。

久保(室蘭) 売ってもいいよ! 私、お店に立って売り込みします。

ドレッシングはボトルで売るって聞きました。トドックでも扱うのかな? もし販売されるなら、カタログに出たいよね。「私たちが作りました」って。たくさんの人に食べてほしいから。

佐藤 最初は物珍しさで買ってもらえると思う。でもやっぱり、リピーターになってもらうことが大事だよね。もう一度買ってもらう、買い続けてもらうための工夫が必要。

犬島 せっかくみんなで作ったからね。ハンバーグソースは「別の肉料理や魚にも合いそう」なんて声もあったし、そういう使い方を広げるような提案ができたらいいよね。

みんなの「推し」が、形になったら。

——これまでにも「北海道産とうきびアイス」や「濃厚つゆ」の開発に携わってきました。商品づくりに参加することを、どう感じていますか?
川村(北見) たれは、やっぱり難しかったというのが正直なところです。形のある商品がいいな。

牛久保(旭川) ほかの地域の生協では、組合員さんの作ったクリスマスケーキなんていうのもありましたよね。

松浦 お菓子、いいよね。お土産も作ってみたい。

鹿児島のお菓子で「かるかん」ってあるよね。あれ、おいしかったな。

佐藤 原料は、山芋と米粉と砂糖なんだって。北海道の長いも、米粉、砂糖で作れちゃうかも。

本間 「もったいないシリーズ」はどう? 「濃厚つゆ」は星屑昆布を使ったけど、出荷できないものや使えない部分を捨てずに活用する。そういうの、生協らしいなって。

斎藤 子育て世代が安心して食べられるものもいいですよね。赤ちゃんせんべいとか。北海道の安全な食材で作る。せっかくなら、子育て世代を商品開発に巻き込んで「自分たちの子どもが食べるものを、自分たちで開発する」のもいいと思う。ほら、私たちにとっても仲間づくりのきっかけになるし。

たしかに。いつも組合員理事だけで話し合っているけど、新しい人が加わったら全然違う意見が聞けそうだし、私たちも普段とは異なる視点で発想できそう。

佐藤 各地区にいいものがあるから、それぞれの地域にある「推し素材」を持ち寄ってプレゼンするのはどう? みんなで食べ比べして、使用食材を投票で決める。

立澤 自分の地区の素材が選ばれたら、もちろんうれしい。でも、やっぱりみんな北海道が大好きだから、どこの地区の素材になっても、全部応援したくなるよね。

——話は尽きませんが、お時間となりましたので、今日はこの辺りで終わりたいと思います。今回の座談会では、組合員理事の皆さんの思いや、商品をより良く育てていくためのアイデアが次々と飛び出しました。「自分たちが関わったからこそ、もっと広めたい」「北海道のいい素材で、次の挑戦もしてみたい」——そんな前向きな声に、商品づくりの原点がしっかり息づいています。この取り組みが、次の「おいしい」を一緒に生み出すきっかけになることを願っています。ありがとうございました。

次回は、最終回。販売を担うバイヤーのインタビューをお届けします。

組合員に加入して
便利で快適なサービスを
利用しよう!

はじめての方へ 加入申込 宅配トドックの資料請求